快適な住まいづくりのための壁材と天井材選び
快適な室内空間づくりで大切なこと
室内の壁と天井の仕上げといえば、クロス(壁紙)貼りと思う方が多いかもしれませんが、本来、内装の仕上げ方にはいくつか種類があります。使用する壁材や天井材(仕上げ材)によって、施工方法と施工後のイメージは大きく異なり、住まいの快適さにも影響します。
そこで、内装の仕上げ材と施工方法について知っておきましょう。
壁材と天井材の種類を知っておこう
・クロス貼り
クロスを貼って仕上げる方法で、最も短い工期で施工できます。クロスは壁紙とも呼ばれますが、素材にはビニール、和紙、布などがあり、色や柄、テクスチャーなどバリエーションが豊富です。素材別ではビニールクロスが最も安価で広く使われていて、抗菌加工したものや汚れを水拭きできるタイプもあります。和紙や布のクロスには独特の質感や暖かみがありますが、高価です。
・塗り壁(左官)
下地に左官材と呼ばれる壁材を塗り重ねていく仕上げ方で、近年は漆喰(しっくい)や珪藻土(けいそうど)といった左官材が人気です。表面をマットにしたり、コテ跡を残したりすることができ、独特の味わいと深みのある仕上げになりますが、施工に手間と時間がかかるためコストは高価になります。
・塗装(ペイント、ペンキ塗り)
室内用のペンキを塗って仕上げる方法です。塗料は色数が豊富で、混色すれば無数に色を作ることができます。下地のつなぎ目やクギ跡の処理をていねいに仕上げる必要があり、クロス仕上げよりも工期がかかり、費用も高めです。
この他に、木の板や木製パネルを貼る板貼り(板壁)という方法や浴室などの水回りスペース用にはタイルやボードタイプの仕上げ材もあります。
コストで選ぶなら
ほとんどの場合、壁、天井とも同じ材料が使えますが、クロス仕上げでも壁と天井で色や柄を変える、壁は塗り壁にして天井を板貼りにするといったことも可能です。最近では、4面ある壁の1面の色や材料を変えるアクセントウォールといったデザインの手法が人気です。
室内環境もポイント
壁材・天井材を選ぶにあたっては、費用や用途・目的、デザイン性などがポイントになります。何を優先させたいか考えた上で、設計者や工事業者とよく相談してください。
屋根材のおすすめ記事
-
瓦屋根の材料はいろいろある? 瓦屋根は、文字通り瓦で葺いた屋根のことです。日本各地どこの住宅地でもよく見かけ、古くから神社仏閣やお城の屋根にも使われてきました。このように、瓦は、私たち日本人にとってとてもなじみ深い屋根材…
-
あのフシギなお寺の屋根材は金属製!?個性的な文化財の屋根トリビア
歴史あるフシギなお寺 東京の中でも、とりわけ江戸情緒が残る街・築地。 その象徴ともいえる、にぎやかな場外市場から1本の通りをへだてた場所にそのお寺はあります。江戸時代から続く歴史と由緒ある寺院ながら、一歩その境内に踏み入…
-
今どきの住宅の外壁はサイディングが主流? サイディングの種類を知っておこう
外壁サイディングってなに? 家を建てたり、外装のリフォームをすることになったら、屋根や外壁にどのような材料を使うかが大きなポイントになります。材料によって建物全体の外観イメージが大きく変わりますし、その後の維持メンテナン…
-
世間で評判の優れた屋根材とは この4月から電力の全面自由化がスタートします。自由化によって事業者間で競争になれば、電気料金は安くなると思いがちですが、そうとは限りません。発電用の燃料費の変動が電気料金に大きく影響するよう…
-
瓦にもいろいろある? 日本の住宅地でよく見かける瓦屋根。その屋根材といえば、当然ながら昔から伝わる日本瓦を思い浮かべる人は多いでしょう。とはいえ、日本瓦によく似た「セメント瓦」という屋根材について耳にしたことはありません…
-
快適な住まいを守る屋根 春は仕事や学業などで新しいことが始まるシーズンです。この時期は引越しをされる方も多いでしょう。心機一転の春は「家」についていろいろと見直したり、考えたりするのによい季節なのかもしれませんね。住宅ロ…
-
日本で初めての屋根 飛騨高山の白川郷に代表される茅葺きの屋根の家並みは日本の原風景ともいわれます。そんな茅葺き屋根の材料「茅」ですが、これは特定の植物ではなく、ススキなどのイネ科の植物の総称です。この草で葺いた屋根を総じ…
-
東大に江戸時代の瓦屋根 日本を代表する最高学府、東京大学。その本郷キャンパスのシンボルとなっているのが、通称「赤門」です。江戸時代後期に建てられたものですが、もともとは何の門だったのか、ご存知ですか? 赤門は、旧加賀藩の…
-
瓦と聞くと古い木造住宅の屋根に使われている日本瓦をイメージするかもしれませんが、近年では洋瓦を採用した住宅が増えています。洋瓦とはどういったものなのでしょうか。ここでは瓦の一種である洋瓦の特徴や種類、メンテナンス方法など…
-
金属瓦は現代の屋根材? 日本建築の屋根といえば、いぶし銀といわれる黒っぽいグレーの瓦屋根を思い浮かべる方も多いでしょう。一方で、最近は、和風の住宅の屋根にガルバリウム鋼板の金属瓦を使うケースが見られます。 ガルバリウム鋼…
その他のおすすめ記事
-
屋根材
ハイグレードな塗装鋼板とは 近年、住宅の外壁や屋根といった外装の材料として普及が進むガルバリウム鋼板をご存知でしょうか? 鋼板でありながら、サビに強く高い耐久性があり、金属特有の軽さから耐震性にもすぐれた建材です。このよ…
-
屋根
おしゃれな外観デザインの家にするためには、屋根勾配がポイント?
住宅の外観デザインのポイントは これから家を建てることになったら、家の中も外も思い通りのデザインにしたいですね。このごろは、立地環境やライフスタイルにあわせて、住宅の外観にこだわる人が増えています。道行く人が感心するよう…
-
メンテナンス
ホームインスペクションってご存知ですか?ポイントは”屋根工事”
持ち家の価値を維持するために 建築の専門家が住宅の状態を検査するサービス「ホームインスペクション(住宅診断)」が広がりつつあります。中古住宅市場の活性化を目指し、国交省もホームインスペクションを普及させる方針です。これか…
-
屋根
屋根の色が変わっていく? 世界遺産 姫路城の屋根修理のヒミツ
姫路城の屋根の色は白? それともグレー? 国宝であり、日本で初めての世界遺産である姫路城は、白鷺城(はくろじょう、しらさぎじょう)とも呼ばれ親しまれてきました。そう呼ばれるゆえんは、天守群のシルエットが、まるで鳥のシラサ…
-
メンテナンス
こまめに塗装しよう! スレート屋根のメンテナンス方法とタイミング
かつての主流だった和風住宅から、洋風住宅へ。日本の建築様式の移り変わりと共に高い需要が続いている 屋根材が「スレート屋根」です。薄くて軽い板状の素材「スレート」を使用したスレート屋根の寿命は約20年~25年と言われていま…
-
屋根材
快適な住まいを守る屋根 春は仕事や学業などで新しいことが始まるシーズンです。この時期は引越しをされる方も多いでしょう。心機一転の春は「家」についていろいろと見直したり、考えたりするのによい季節なのかもしれませんね。住宅ロ…
-
耐震
耐震リフォームの重要なポイントとは この春で東日本大震災から5年になりますが、マイホームの耐震性については、気に留めておきたいものです。戸建住宅の耐震性を考える上で、何に気をつければ良いのでしょう。 よく言われているポイ…
-
ライフスタイル
屋根づくりの重要ポイント 住宅にとって屋根は日々の雨風や日差し、また台風などの災害から住まいを守ってくれる大切な部分です。一方、洋風のとんがり屋根や重厚な大屋根など、屋根は建物の外観イメージづくりにも大きく影響します。し…
-
リフォーム
自分らしい個性的な家にしたい。リノベーションのきっかけとは?
個性的な家作りはライフスタイルへのこだわりから 持ち家のリノベーションのきっかけは、世帯によりさまざまです。とはいえ、どの世帯でも、年月によって家族構成やライフスタイルが変わります。 自宅のリフォームが必要になったら、そ…
-
リフォーム
「雨漏りがなければ大丈夫」は大間違い! 屋根のリフォームのタイミングと方法は?
雨漏りしてからでは遅すぎる 家を構成する部位の中でも、屋根は直接雨風から住まいを守ってくれる重要な部分です。しかしながら、日ごろはあまり屋根のことを気にしていない人が多いのではないでしょうか? また、新築から何年も経過し…