リノベーションするなら、住宅の断熱について知っておこう

住まいの断熱って、どんなもの?

木枯らしが吹く季節になってくると、家の中で暖かく過ごしたいと思う一方、暖房コストも気になりますよね。「家の中がなんだか寒い。暖房が効きにくい。」、そんなふうに感じることがあれば、実は住まいの「断熱」が十分ではないのかもしれません。

住まいの断熱性は、快適に暮らしていく上でとても大切なことですが、現在の住宅の断熱性能の基準ができたのは1999年のこと。この年、それ以前の省エネルギー基準が「次世代省エネルギー基準」に改正されました。したがって、1999年以前に建てられた住宅では、残念ながら断熱性能が現在の基準と比べて低かったり、新築時に断熱工事がされていないといった可能性があります。

ここで、住まいの断熱とはどのようなものか端的に確認しておきましょう。断熱の本来の意味は熱を伝わりにくくすることです。住宅の断熱は、屋外から壁を通して屋内に伝わる熱の量を小さくします。これにより、冬は外の冷気が伝わりにくく、夏は外からの熱が入って来るのを防ぐことができます。冷暖房の効率も良くなり、家の中では、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるようになるのです。

断熱工事について知っておこう

では、どのようにして住宅の「断熱」をするのでしょうか?
断熱工事を簡単に説明すると、外気に接する部分や空気の出入り口になる開口部に次のような施工をします。

・外気に接する部分:床、天井(屋根)、壁
床下、天井裏、壁の中に、すき間ができないように断熱材を入れます。袋につめたグラスウールを敷き込む、発泡ウレタンを吹きつける、などの施工法があります。壁については、外壁に断熱材入りの外壁サイディングを貼る方法も。

・開口部:玄関、勝手口、窓
断熱ドアなど断熱仕様の建具を取りつける、窓は二重ガラスや断熱性能の高いサッシのものにするなど。

既存住宅の断熱工事はいつ行う?

こうした工事は当然新築のときに行うと効率が良いのですが、実は、今住んでいる戸建住宅でも可能です。ただし、新築の時とは違い、少し工夫が必要となります。天井や床の断熱は天井裏や床下からそのまま施工することができますが、壁の断熱は、いったん内壁をはがして断熱材を入れたり、外壁サイディングを貼り替えるなどしなければなりません。

また、断熱工事は限られたスペースだけに施しても、あまり意味がありません。例えば、1部屋だけ断熱しても、隣の部屋で結露が発生するなど、かえってトラブルにつながることがあります。やはり、断熱効果を得るためには、建物全体に施工する必要があり、どうしても大がかりな工事になってしまうのです。そこで、既存の住宅に断熱工事をするなら、外壁の交換のような大規模修繕や大がかりなリノベーションの時が最適なタイミングといえるかもしれません。

リノベーションは断熱性アップのチャンス

リノベーションは古くなった建物に大きく手を加え、以前よりも建物の価値を高めるような改修工事のことをいいます。リノベーションのきっかけや理由は人それぞれですが、内外装や間取りを一新するだけでなく、断熱性など住宅の性能を高める良いチャンスでもあります。

住まいの快適さは断熱性にも大きく左右されますが、こうした性能は日ごろ目に見えないもの。リノベーションするなら、せっかくの機会ですから、性能アップのための適切な工事や補強をしたいものです。そのためには、どこにどのような工事や補強をすればいいのか事前によく調べる必要があります。リフォーム業者や設計士と相談して、事前調査やホームインスペクション(住宅診断)を受けるようにしましょう。

■この記事を読んだ方はこんな記事もチェックしています■
▼リフォームとリノベーションの違いとは
▼中古住宅のリフォーム、リノベーションは耐震性と断熱性に要注意

リフォームのおすすめ記事

その他のおすすめ記事

  • 屋根

    屋根の色選び、基調の4色はこう使う

    屋根の色選び、基調の4色はこう使う

    外観イメージを左右する屋根の色 屋根の塗替えリフォームをすることになったら、どのように色を選べばいいのでしょう? 屋根は外壁とともに、住宅の外観イメージを構成する主要な部分。屋根の色選びによって、家の見た目は大きく変わり…

  • 耐震

    地震に強い家の条件とは

    地震に強い家の条件とは

    家に求められる耐震性能は? この国で住まいについて考えるとき、避けて通れないのが地震対策です。ここ数年でも、記憶に新しい大きな地震がありました。これから家を建てたり、購入するのなら、しっかりと耐震性能を見きわめたいもので…

  • ライフスタイル

    ガルバリウム鋼板で美観と耐久性を備えた外装づくり

    ガルバリウム鋼板で美観と耐久性を備えた外装づくり

    外装材選びのポイントは? 建物の屋根と外壁はあわせて外装と呼ばれます。屋根の葺き替えや外壁の張り替えなど、外装の大規模なリフォームが必要になったら、また家を建てることになったら、どのような外装材を選べばいいのでしょう? …

  • リフォーム

    リフォームやリノベーションを予算内で納める方法って?

    リフォームやリノベーションを予算内で納める方法って?

    リフォーム・リノベーションの予算オーバーを防ごう 自宅をリフォームやリノベーションすることになったら、「理想の家づくりがしたい!」といったふうに夢が広がります。とはいえ、他の買物と同じように、リフォーム、リノベーションも…

  • メンテナンス

    住まいを長持ちさせるメンテナンスとは

    住まいを長持ちさせるメンテナンスとは

    住まいを長持ちさせるために大切なこと 春の花が咲き、過ごしやすい季節になりました。比較的気候が穏やかに安定しているこの時期に、ご自宅のお手入れについて考えてみてはいかがでしょう。いつまでも快適に暮らすために、マイホームは…

  • リフォーム

    外装リフォームのお得なタイミングの見極め方

    外装リフォームのお得なタイミングの見極め方

    修繕計画を立てて効率よいメンテナンスを 日銀のマイナス金利政策の影響で、預金利息がほぼ0%になっています。貯めて増やすのがむずかしい時代になりましたが、ご自宅の修繕資金は計画されていますか? うちは戸建てなので、マンショ…

  • リフォーム

    リフォームとリノベーションの違いとは

    リフォームとリノベーションの違いとは

    建物の「改修」の意味合いが強いリフォーム 最近、よく耳にするようになった「リノベーション」という言葉。建物の増改築に関することですが、「リフォーム」とはどのような違いがあるかご存知ですか。実は、これまで両者には厳密な定義…

  • メンテナンス

    外壁から白い粉が! チョーキング現象の原因と対処法

    外壁から白い粉が! チョーキング現象の原因と対処法

    最近自宅の外壁がなんだか古臭くなってきた、と感じることはあるでしょうか。もしかすると、それは塗装のチョーキング現象かもしれません。 の可能性があります。チョーキング現象という言葉は建築用語ですので、あまり聞きなじみがない…

  • リフォーム

    リノベーションの予算はどう考えればいい?

    リノベーションの予算はどう考えればいい?

    リノベーションは大きな買い物 既存の住宅の内外装や設備を一新し、新築同様かそれ以上の状態に改修するリノベーション。新築よりも割安な費用で済むこともあり、近年注目されています。「古くなってきたわが家を住みやすく手直ししたい…

すべて ライフスタイル 屋根 リフォーム 屋根材 メンテナンス 耐震

▲ページトップ