屋根の葺き替え工事前に知っておきたい! スレート屋根の種類と特徴

スレート屋根にもいろいろある?

現代の戸建住宅向けの一般的な屋根材の1つにスレートがあります。スレートは薄い板状の屋根材で、瓦に比べて色数も多く、軽量で耐震性にも優れています。
そうしたことからか広く使用されているのですが、「わが家の屋根はスレートだと思っていたら屋根業者にカラーベストだといわれたけど、どう違うの?」「東京駅の赤レンガ駅舎もスレート屋根だと聞いたがうちと同じもの?」といった疑問を持ったことはないでしょうか。

実は、ひと言にスレートといっても、原材料の違いによっていくつか種類があるのです。今回は、ポピュラーな屋根材であるスレートの種類とその特徴についてお伝えします。

スレートの種類を知っておこう

屋根材のスレートは主に4つに分類されます。

・天然スレート
粘板岩と呼ばれる天然石を薄く板状に加工したもの。天然石の独特な風合いがあり、屋根材としては希少で最高級品になり価格も高額です。日本では、東京駅の丸の内駅舎などの歴史的な建築物に使われており、住宅向けにはあまり普及していません。

・石綿スレート
セメントに石綿(アスベスト)を混ぜることで強度を持たせて成型したスレート。アスベストによる人体の健康への懸念から、2004年以降は製造・使用が禁止されています。アスベストは飛散した粉塵を吸い込むことで人体に害をもたらします。しかしながら、スレートに含まれるアスベストは固められているので、既に屋根材として施工された状態では心配はありません。

・無石綿スレート
石綿スレートに代わる製品として開発されました。石綿の代わりにパルプやビニロンを混ぜて製造します。

・セメント系スレート
セメントを主原料として板状に成型して作られます。セメントを含む割合が高く表面を着色することにより、無石綿スレートとは区別されています。いわゆるカラーベストやコロニアルは、いずれもこのセメント系スレートの1つで、本来はメーカーによる商標名です。

これらのうち、天然スレート以外のものを総じて人工(化粧)スレートと呼びます。耐用年数については、天然スレートは半永久、人工スレートは通常20年から25年といわれています。また、人工スレートは耐水性を維持するために10年を目安に塗り替えメンテナンスが必要です。

もし、わが家の屋根材が石綿スレートだったら?

このように、ひとくちにスレートと言ってもいろいろな種類があります。とはいえ、素人目にはスレートの詳しい判別はつきにくいものです。わが家の屋根材の種類がわからない場合は、家を建てた工務店もしくは屋根の専門業者などに確認しましょう。

2004年より前に葺かれたスレート屋根はアスベスト(石綿)を含んでいる可能性がありますが、それが不明の場合には専門業者による調査が必要になります。先述の通り、施工済みの状態ではアスベスト飛散の心配はありませんが、石綿スレートの葺き替えには注意が必要です。既存のスレートの撤去時にアスベストが飛散する恐れがあるため、飛散防止の特別な処置や古いスレートの処分をしなければならず、工事費用も割高になります。

そこで検討をおすすめしたいのが、カバー工法です。これは、老朽化したスレートを撤去せずに、その上から軽いガルバリウム鋼板などの金属屋根を重ねて葺く工法で、撤去や処分の費用を抑えることができます。カバー工法が可能かどうかは屋根の下地の状態などによりますが、石綿スレートに限らず、スレート屋根の葺き替えを考えているなら検討されてみてはいかがでしょう。

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