屋根勾配って、どうやって決めるの?

屋根における重要な要素

屋根は住宅の外装の大きな面積を占める部分です。そのため、その形状や材質は家の外観イメージ並びに住宅の性能に大きく影響します。屋根には形状、軒の出幅といった要素がありますが、特に重要な要素が勾配(屋根勾配)です。

屋根勾配とは、屋根の傾斜の度合いのことで、雨水を流すという重要な役割があります。もし住宅の屋根に勾配がついていなかったら、雨水が排水できず、雨漏りや腐食といったトラブルにつながります。今回は、住宅の外観イメージと性能に大きく関わる屋根勾配についてお話しします。

屋根勾配の表し方

まずは、屋根勾配の表記の仕方を知っておきましょう。屋根の角度は勾配を数値化した「勾配数」で表します。勾配数は通常下記の2通りの方法で示します。

・寸法勾配(尺貫法勾配):水平方向の距離を10寸として、それに対する高さで求めます。「○寸」と表記し、数字が大きくなるほど急な勾配になります。

・分数勾配:水平方向の距離と高さの比率を分数で表します。例えば、水平10寸に対し高さ4寸の勾配であれば、4/10(または2/5)となり、分子が大きいと勾配は急です。

屋根勾配の種類とは

住宅地を見回すと、家によっていろんな勾配の屋根があるのがわかりますが、それはどうしてでしょうか。また、何を基準に屋根勾配を決めているのでしょう?

屋根に適した勾配は、屋根材の種類や屋根の形状、立地環境などの条件によって決まるため、家ごとに屋根の勾配は異なってきます。屋根勾配は、その度合いによって、急・並・緩の3種類に分けられます。ここでは、この3種類の勾配の特徴をメリット・デメリットとして比較します。

●急勾配:6寸(6/10)以上の勾配

<メリット>
・水はけがよく、雨漏りのリスクが低い
・屋根の面積が大きいので外壁とのバランスを取りやすくデザイン性が高い
・屋根裏が広くなるので、スペースを活用できる上、断熱効果が期待できる

<デメリット>
・屋根の面積が大きくなるので、施工やメンテナンスの費用が割高になる
・急角度のため、台風や強風の影響を受けやすい

●並勾配:3〜5寸(3〜5/10)の勾配

<メリット>
・雨水が溜まりにくく、雨漏りのリスクが低い
・屋根の面積が小さ過ぎず、デザイン性が維持できる
・ほとんどの屋根材に適合するので、将来の葺き替えリフォームの時に屋根材の変更に対応しやすい

<デメリット>
特に大きなデメリットはなし

●緩勾配:3寸(3/10)以下の勾配

<メリット>
・傾斜が緩い分、風の影響が少ない
・屋根の面積が小さいので施工やメンテナンスの費用を抑えられる

<デメリット>
・雨水が溜まりやすく、雨漏りのリスクが高くなる
・屋根の面積が小さいため、外壁とのバランスを取りにくくデザイン性に劣る
・ホコリや汚れが付着しやすく、耐久性が低い
・適応する屋根材が限られる

屋根勾配の重要性を知っておこう

このように、勾配によって、屋根のデザイン性や使える屋根材、施工コストなどが違ってきます。また、屋根勾配は、家を建てる時だけでなく、今後の雨漏りリスクやメンテナンス性、将来のリフォームにも関わってくるので、とても重要な要素といえます。

実際に屋根勾配を決める時は、専門知識のある設計者や業者に任せることになりますが、施主としてその重要性を理解しておくことも大切です。新築や屋根の葺き替えリフォームの時など、業者との打ち合わせの際に役立ちますよ。

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