在来工法やツーバイフォーだけじゃない? 住宅工法にはどんなものがある?

住宅工法の種類を知ろう

家を建てることになったら、いろいろと知っておきたいことがあります。その中でも基本となるのが住宅の工法です。工法とは建物の骨組み(躯体)をつくる方法のこと。在来工法とツーバイフォーがよく知られていますが、それ以外にも住宅をつくる方法はあります。

どの工法を選ぶかで、必要な費用や工期、アフターメンテナンスやリフォームの仕方が異なるので、建売りや中古の戸建住宅を購入する場合にも工法を知っておくことは大切です。今回は、住宅の工法にはどのようなものがあるか、それぞれの特徴についてお伝えします。

 

木造住宅の主な工法

日本の住宅は木造が一般的ですが、一口に木造住宅といっても、主に次のような工法の違いがあります。

 

・在来工法(軸組工法)

日本に古くから伝わる建築工法で、日本の住宅づくりでは最も普及しています。コンクリート基礎の上に、土台・柱・はりで骨格を組み上げ、小屋組を作って屋根を仕上げた後に、床や壁を作ります。後から壁を仕上げるので、開口部を大きくとることができ、間取りや増改築の自由度が高いのがこの工法のメリットです。耐震対策には、土台・柱・はりに囲まれた四角形に筋交いや構造用合板を張りつける、構造材の接合部を金具で緊結するなどの方法を用います。工期の目安はおおよそ6ヵ月。

 

・ツーバイフォー(枠組壁工法)

アメリカ生まれの工法で、1970年代から日本でも普及するようになりました。コンクリート基礎の上に1階の床を固定し、2×4インチの製材に構造用合板を張ったパネルで壁を構成した後に2階の床を作るといった具合に、下から順に箱を組み立てるようにして躯体を作ります。開口部の大きさや間取りが限られますが、がっしりとした箱型の構造なので横からの揺れに強く、特に耐震補強をプラスする必要はありません。3~4ヵ月と工期が短くて済むのも特長です。

 

・ログハウス(丸太組工法)

基礎の上に丸太などのログ材を垂直に交互にかみ合わせ、水平に重ねて作る、横揺れに強い構造です。ログハウスといえば、樹皮をはいだだけの丸太で組み上げるイメージがありますが、近年は角型に加工した「角ログ」を使うことが多くなっています。工期の目安は3~10ヵ月(ログ材の加工法によって異なります)。

 

※以上、いずれもカッコ内が正式名称。

 

 

プレハブ工法

前もって工場で、柱・はり・床・壁・屋根のトラスなどのパーツを製造し、現場で組み立てる工法です。躯体を構成する構造部材の違いなどにより、下記のように分類されます。いずれも工期は短めですが、分類タイプにより異なります。

 

・木質系:木質系パネル材

・鉄鋼系:鉄骨フレーム

・ユニット系:ボックス型フレームによるユニット

・コンクリート系:コンクリートパネル

 

 

その他の工法

木造よりも精度の高い工法として、次のようなものがあります。

 

・鉄骨造

柱やはりなどに鉄骨を用いて躯体を作る工法で、6mm未満の厚さの鋼材を使う「軽量鉄骨造」と6mm以上の鋼材による「重量鉄骨造」に分けられます。軽量鉄骨造は木造よりも費用は高くなりますが、重量鉄骨造よりは低く工期も短く、開口部の大きさや間取りの自由度が高いのが特長です。重量鉄骨造はより頑丈で大きな開口をとることができ、3階以上や賃貸併用住宅などに向いています。重量鉄骨造の工期の目安は6ヵ月程度で、コンクリート造よりも費用は低めです。

 

・鉄筋コンクリート造(RC造)

柱、はりなどの構造体を鉄筋の芯を入れたコンクリートで作る工法です。建物自体が重くなるので、地盤改良や基礎工事が必要になり、その費用もかかります。耐震性や耐火性、防音性に優れ、非常に耐久性の高い建物を作れるのがこの工法の大きなメリットですが、費用は高額になり工期も長くなります。新築時は設計や開口部の大きさなど自由度は高いですが、後からの変更や増改築がむずかしいというデメリットがあります。

 

このように住宅を建てるにはいろんな工法があります。どの工法を選ぶかは、予算に加え工期や地盤の状態、建てたあと何年住みたいかなどの条件によって違ってきます。設計者とよく相談の上、検討するとよいでしょう。

 

メンテナンスのおすすめ記事

  • DIYでもできる? DIYで外壁塗装を行うリスク

    DIYでもできる? DIYで外壁塗装を行うリスク

    DIYでもできる? DIYで外壁塗装を行うリスク 自宅の外壁塗装は道具を揃えることでDIYでも行うことができます。しかし、DIYにはメリット・デメリットがあり、これらを十分に理解しておかないと後で後悔する可能性があります…

  • スレート屋根が古くなってきたら 塗り替え、それとも葺き替え?

    スレート屋根が古くなってきたら 塗り替え、それとも葺き替え?

    スレートって、どんな屋根材? 住宅用の屋根材として広く普及しているものに人工スレートがあります。人工スレートとは、セメントと各種の繊維を混ぜ、薄く平たい板状に成型し、表面を塗装で仕上げたものです。スレートには、天然石でで…

  • 玄関ドアが古びてきたら、塗装メンテナンス? それとも取り替え?

    玄関ドアが古びてきたら、塗装メンテナンス? それとも取り替え?

    玄関ドアは「家の顔」の主要パーツ 玄関は「わが家の顔」とも言える重要なものです。気持ちよくお客様を迎えられるよう、いつもきれいにしておきたい場所でもあります。そうした玄関の空間を構成する主要パーツのひとつが玄関ドアですが…

  • 葺き替えとどう違う? 屋根のカバー工法の特徴とメリット

    葺き替えとどう違う? 屋根のカバー工法の特徴とメリット

    どんなに小まめに掃除をしている家でも、年月が経過すれば劣化してしまうもの。特に、雨や風、雪や紫外線などから私たちの暮らしを守ってくれている“屋根”は大きなダメージを負うことになります。 ちょっとした色あせ程度であれば塗装…

  • 手入れは大変? 勾配天井がある家のメリットとデメリット

    手入れは大変? 勾配天井がある家のメリットとデメリット

    古民家風のカフェなどに入ると、勾配天井になっていることがあります。こうした天井はなんとなく趣もあって、素敵だなと感じている方も多いのではないでしょうか。もしかすると、自宅の新築やリフォームで勾配天井を採用してみようと考え…

  • 外壁の塗装メンテナンスって、どんなことをするの?

    外壁の塗装メンテナンスって、どんなことをするの?

      外壁メンテナンスの基本とは わが家でいつまでも快適に暮らすためには、適切にメンテナンスを行って家を良好な状態に保つことが欠かせません。特に戸建住宅の場合は、雨風から直接住まいを守ってくれる外装のメンテナンス…

  • 外壁や屋根の塗装は雨の日でもできる? 塗装作業への影響について

    外壁や屋根の塗装は雨の日でもできる? 塗装作業への影響について

    外壁や屋根の塗装は家を守るためにも一定周期で行う必要がありますが、その塗装を長持ちさせるためには適した季節に塗装作業をすることが大切です。そこで、塗装に適した季節はいつ頃なのか、雨の日に塗装はしてもよいのか、その場合作業…

  • ベランダやバルコニーから雨漏りをする原因

    ベランダやバルコニーから雨漏りをする原因

    雨漏りというと屋根が原因のように思われがちですが、ベランダやバルコニーから起こることもあるのはご存知でしょうか。放置しておくと建物の劣化を引き起こすため、早めの対策が必要です。天井のシミなどを見つけたら、まずはベランダや…

  • 屋根工事がポイント!良心的な外装業者を見分けるために

    屋根工事がポイント!良心的な外装業者を見分けるために

    家を守る大切な外壁や屋根の工事だから 外壁や屋根の修繕・リフォームが必要になったら、外装業者に工事を依頼することになります。外装は住宅全体を雨風から守る重要な部分ですから、きっちりとした施工が欠かせません。とはいえ、屋根…

その他のおすすめ記事

  • リフォーム

    リフォームのトラブル事例集

    リフォームのトラブル事例集

    リフォームのトラブルが急増 ここ数年間で屋根や外壁のリフォームをめぐるトラブルが相次いでいます。 特に、訪問販売によるトラブルが急増しています。突然の訪問で屋根や外壁の不具合を指摘しリフォームを「即契約」させるケースが多…

  • リフォーム

    キッチンリフォームを成功させよう リフォームトラブルを防ぐためのポイントとは

    キッチンリフォームを成功させよう リフォームトラブルを防ぐためのポイントとは

    キッチンのリフォームトラブルを防ぐには 主婦(夫)が毎日長い時間を過ごすキッチン。リフォームをするなら、便利で快適な場所にしたいものです。とはいえ、あれこれと要望をつめ込みすぎて、工事の完成後に「なんとなく使いづらい」、…

  • 屋根

    軒の出幅や屋根勾配ってなに? 新築の屋根工事で大切なこと

    軒の出幅や屋根勾配ってなに? 新築の屋根工事で大切なこと

    屋根は家づくりの重要ポイント 屋根は、住まいを直射日光や雨風から守ってくれる大切な部分です。屋根をどう作るかで、住宅の性能や外観のイメージにも大きく関係します。このように家づくりにおいて屋根は重要なポイントといえますが、…

  • ライフスタイル

    あこがれの海外インテリアを上手に取り入れるには

    あこがれの海外インテリアを上手に取り入れるには

    海外インテリアを日本の住まいに取り入れるには 自宅の新築やリフォームをすることになったら、おしゃれでステキな住まいにしたいですね。そこで、気になるのが、ミッドセンチュリーや北欧スタイル、アーリーアメリカンなどのハイセンス…

  • リフォーム

    家の修繕が重なったら、リフォーム? それとも、建替え?

    家の修繕が重なったら、リフォーム? それとも、建替え?

    家は永遠じゃない? 家を購入したり、建てたりしたなら、いつまでも快適に暮らしたいものですね。とはいえ、新築から10年以上経てば、何かしらメンテナンスや修繕が必要になってきます。 また、エアコンや給湯器などの住宅設備の多く…

  • リフォーム

    リフォームのトラブルを少なくする「動線計画」って、なに?

    リフォームのトラブルを少なくする「動線計画」って、なに?

    リフォームトラブルと動線の関係 住宅のリフォームをする理由やきっかけは家庭によりさまざまですが、その目的は共通して、住宅の価値を向上させ、より暮らしやすくすることです。では、暮らしやすい住まいの条件とは、どのようなもので…

  • メンテナンス

    こまめに塗装しよう! スレート屋根のメンテナンス方法とタイミング

    こまめに塗装しよう! スレート屋根のメンテナンス方法とタイミング

    かつての主流だった和風住宅から、洋風住宅へ。日本の建築様式の移り変わりと共に高い需要が続いている 屋根材が「スレート屋根」です。薄くて軽い板状の素材「スレート」を使用したスレート屋根の寿命は約20年~25年と言われていま…

  • リフォーム

    浴室のリフォーム成功のために抑えておきたいポイントとは

    浴室のリフォーム成功のために抑えておきたいポイントとは

    浴室は快適で安全であってほしい場所 日本人にとって浴室は単に体を洗うだけの場所ではありません。一日の疲れを取り、ゆったり体と心を癒すスペースでもあります。ただ、浴室は住宅の中でも事故が起きやすい場所ともいわれています。浴…

  • リフォーム

    「雨漏りがなければ大丈夫」は大間違い! 屋根のリフォームのタイミングと方法は?

    「雨漏りがなければ大丈夫」は大間違い! 屋根のリフォームのタイミングと方法は?

    雨漏りしてからでは遅すぎる 家を構成する部位の中でも、屋根は直接雨風から住まいを守ってくれる重要な部分です。しかしながら、日ごろはあまり屋根のことを気にしていない人が多いのではないでしょうか? また、新築から何年も経過し…

  • リフォーム

    収納のリフォームトラブルを防ぐには

    収納のリフォームトラブルを防ぐには

    使いやすい収納をつくるには 何かとスペースが限られる日本の住宅事情では、収納に悩むご家庭は少なくないと思います。自宅をリフォームするのなら、後になって「収納が足りない」「なんとなくクローゼットが使いにくい」といったことは…

すべて ライフスタイル 屋根 リフォーム 屋根材 メンテナンス 耐震

▲ページトップ